令和4年12月定例議会 土木森林環境委員会

家庭用省エネ機器導入支援事業費について

 渡 辺 地球温暖化対策県民運動推進費10億3.600万円のうち、家庭用省エネ機器導入支援事業費について、何点かお伺いしたいと思います。
 御承知のとおり、原油高の影響によって今後も電気料金、都市ガス等の料金の上昇が見込まれている中、国でも激変緩和措置が講じられていることは承知しておりますが、本県においてもこういった支援策が強く求められております。
 そんな中で、ここに計上された事業がその支援策の一環であることはわかりますが、このタイミングでこの事業費が計上された理由と、大きな題目として地球温暖化対策県民運動推進費となっていますが、この事業の目的についてお伺いしたいと思います。

 環境・エネルギー政策課長 本事業の目的でございますけれども、委員からもお話しいただいたように、まず何よりも物価高騰の厳しい状況にある生活者を少しでも早く、そして、できる限り多く支援することに尽きると考えております。
 また、その支援は一時的なものではなく、中長期的に効果が続き、家庭の体質の強化を図るものとして、省エネ家電の購入支援を行うものでございます。
 一方で、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、家庭の省エネ、CO2削減を図ることが喫緊の課題となっております。本事業を契機とし、家庭の脱炭素化を進めていくことも大きな目的と考えております。

 渡 辺 次に、家庭ではさまざまな電化製品、ガス機器が使用されていると思いますが、今回、対象商品が空調、冷蔵庫、ガス温水器、LED照明機器となっておりますが、これに限定した理由についてお伺いしたいと思います。

 環境・エネルギー政策課長 対象品目の選定の理由ですが、家庭のエネルギー消費量を見ますと、給湯と冷暖房で全体の半分以上を占めております。
 また、電力消費量で見ますと、エアコンが全体の14.7%、冷蔵庫は14.3%、照明機器につきましては13.5%となっております。こうした省エネ効果のより大きい機器を対象とし、家庭の省エネを進めていくために選定をさせていただいたところでございます。

 渡 辺 ちなみに、この事業は、いつからいつまでを想定されているのですか。ポイントを付与すると思いますけれども、期間はどうなっているのか、お伺いします。

 環境・エネルギー政策課長 期間につきましては、繰越明許費で予算を計上させていただいております。これは、国の交付金が繰越可能になったことで今回の予算計上にあわせて繰越明許費を設定させていただいておりますので、御議決後、事業の開始の手続を速やかに整え、来年早々2月に開始をさせていただき、再来年の年度末までを事業期間として設定をさせていただきたいと考えております。

 渡 辺 それなりの期間を取っていただけるということで、昨今は機器がなくて、こういった支援策を活用できないということも違う事業で聞いたりもしますので安心しました。
 家庭用のエネルギーコストの削減という中で、こういった省エネ機器を導入した場合、どの程度削減効果があるのかお伺いしたいと思います。

 環境・エネルギー政策課長 省エネ機器の導入効果につきましては、導入する機器により異なるため、一概には申し上げられないところでございますが、例えばエアコンにつきましては、10年前の機器を新しく更新した場合には年間約3.000円程度、冷蔵庫につきましては、同じく7.000円程度、蛍光灯をLEDに交換した場合につきましては、年間約2.000円程度、さらに効率のよいガス温水器に交換した場合には年間約9.000円程度の軽減効果が見込まれておるところでございます。

 渡 辺 この物価高、エネルギー高、原油高の中で、家庭に係る負担は大きいと思っていますので、そういったものの軽減になると同時に、CO2の削減にも資するということで、ぜひ進めていただきたいと思っております。今回の事業で、省エネルギー機器の導入をした方々に対してポイントを付与するという制度設計をされていると思いますが、ポイント付与にした理由についてお伺いしたいと思います。

 環境・エネルギー政策課長 本事業の事務は民間企業に委託する予定としております。それにより、民間のノウハウを活用し、迅速な付与が可能となること、近年のキャッシュレス決済の進展により、県民の利便性が高まることに加え、付与されたポイント等は、食料品や生活必需品の購入など、他の消費喚起を促し、地域経済の活性化につながることからこうした仕組みをとることとしました。さらに、本店が県内に所在する店舗で購入した場合には、LEDを除き、ポイントを2倍とする予定でございます。

 渡 辺 私もキャッシュレス決済になれてきまして、ポイントが付与されることはありがたいことですけれども、一方で、よく聞く話ですが、なかなかキャッシュレス決済が不得手で活用しづらい人、あるいは活用しない人たちはポイントの利益を享受できないのではないかという不安があります。そういったキャッシュレス決済がなかなかできない人、しない人に対する支援策を何か考えているのか最後にお伺いします。

 環境・エネルギー政策課長 キャッシュレス決済を使えない人、あるいは使うことのできない人につきましては、商品券などを提供することにより対応したいと考えております。

山梨県笛吹川フルーツ公園の指定管理者の指定の件について

 渡 辺 地元の議員さんたちも関心の深い指定管理者の候補者の選定だったと思いますが、初めに、2団体から申し込みがあったということですが、このやまなしフルーツパークパートナーズは、新たな管理者でしょうか。それとも引き続きの管理者ですか。

 都市計画課長 候補者のやまなしフルーツパークパートナーズは、今の指定管理者ではありません。前回の指定管理者でありました。

 渡 辺 今の指定管理者ではなく、前の指定管理者に戻ったというか、その方が新たに指定管理者の候補者となったと理解いたしました。
 40ページを見ますと、採点結果が、83.7、83.4という、かなり高得点の上に僅差で選定がされております。この2者の採点結果のもう少し詳細な部分についてお伺いしたいと思います。

 都市計画課長 説明資料40ページをご覧ください。この表の選定基準のうち、4つ目、公園の適正かつ効率的な管理として、維持管理計画については候補者であるやまなしフルーツパークパートナーズのほうが点が高い。3つ目の公園の効用の発揮として、イベントなどの自主事業計画の点につきまして次点となった笛吹川フルーツ公園マネジメントグループがそれぞれ有利な評価結果となっております。
 また、一番下の管理運営経費の提案額に対する評価については、候補者であるやまなしフルーツパークパートナーズが4.682万8.000円と、低い価格としておりまして、有利な評価結果となっております。
 以上を合計した総合的な評価結果をもちまして、やまなしフルーツパークパートナーズを候補者としております。

 渡 辺 この表を見て、今の説明を聞く限りでは、企画的なところでは、今の指定管理者のほうが魅力的な提案をされていましたが、今回の候補者となったほうが金額的に優れていたという、まさに金額面で決まったのかなという印象を受けました。もちろん結果は結果として受け入れながら、今後の指定管理運営にさまざまなことを指導して、一体的に取り組んでいただきたいと思います。そもそも、このやまなしフルーツパークパートナーズの構成員の方々のことがあまりよくわからないので、それぞれどんな会社か、お伺いしたいと思います。

 都市計画課長 候補者のやまなしフルーツパークパートナーズは、笛吹川フルーツ公園の管理運営業務を履行することを目的に結成された共同事業体であります。
 ここにある3者のそれぞれの役割分担としましては、代表団体であります山梨市フルーツパーク株式会社が共同事業体全体の統括、施設の管理運営、物品販売及び地域連携に関する業務を行うこととしています。
 株式会社富士植木につきましては、植栽を含む施設の維持管理及び緑化の普及、啓発などの業務を行うこととしています。
 アグベル株式会社につきましては、果樹の維持管理、果物の振興業務として農業体験や新規就農支援などを行うこととしています。

 渡 辺 聞いていますと、山梨市フルーツパーク株式会社は、まさにここの指定管理を行うために結成された会社でありますが、一度、指定管理を外れて、さらに研さん、努力を重ねて、今回こういった魅力的な提案をされたということで、今後、ぜひ県と地元の市と連携しながら取り組んでいただきたいと思います。
 最後に、イベントのときなどに道が一本でかなり渋滞をすると地元の方から聞いています。その渋滞対策について何か対応策等あればお伺いしたいと思います。

 都市計画課長 今、委員がおっしゃった、このフルーツ公園の大きな課題といたしまして、トップシーズンにあわせて大規模なイベントを開催したときなどに公園駐車場の容量が不足しているということで、渋滞が発生し、公園の周辺施設の利用者だけでなくて、一般交通にも影響を及ぼしています。
 このため、県では公園駐車場の増設の検討をしており、現在、設計業務に着手する準備を進めております。
 渋滞対策につきましては、駐車場の整備とあわせて、適切な誘導、臨時駐車場の確保なども必要となりますので、指定管理者と協議する中で有効な対応を検討していきたいと考えております。