渡 辺 教育厚生委員会に付託されました議案の審査の経過及び結果につきまして、御報告申し上げます。
まず、審査の結果から申し上げますと、お手元に配付の委員会報告書のとおり、いずれも原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
次に、審査の経過から、主なるものについて、その概要を申し上げます。
まず、第九十三号議案、山梨県医師修学資金及び医師研修資金貸与条例中改正の件についてであります。
「これまで医師修学資金は、無利息で貸与を行っていたが、なぜ利息を付すこととしたのか。また、この条例改正により、県内の医師確保に向けて、どのような効果が期待されるのか」とただしたのに対し、「医師修学資金は、山梨大学等が行う地域枠推薦入試と連動しており、この地域枠推薦入試により、入学する者全員が、修学資金の貸与を受けることを要件とし、修学資金の返還免除に必要な期間、地域で就業することとなっている。本県においては、地域枠推薦入試で入学した医師の就業義務違反者はいないが、全国的に発生事例があり、本県でも対策を講じる必要があることから、修学資金返還への抑止力として、新たに利息を付すこととした。また、卒業後の臨床研修と、その後の専門研修をあわせて県内病院での実施を要件化することで、修学資金貸与者の県内定着が、一層図られるものと考える」との答弁がありました。
次に、第百二号議案、令和元年度山梨県一般会計補正予算のうち移動型調剤車整備事業費についてであります。
「移動型調剤車とは、どのような機能を備えたものなのか。また、大規模災害時以外にどのように活用していくのか」とただしたのに対し、「移動型調剤車とは、キャンピングカーやマイクロバスを改造し、調剤棚や分包機などの調剤に必要な設備、発電機、防災無線などを搭載し、災害時でも調剤を行える機能を備えたものである。移動型調剤車があれば、被災地に素早く駆けつけることができ、救護所や避難所等で医薬品を調剤して提供することが可能となる。また、平時には、移動型研修施設として、在宅医療の推進に向けた薬剤師の資質向上の実地研修に活用できるほか、防災訓練やイベント等においても、調剤体験等を行うなど、薬剤師の果たす役割を理解してもらうための啓発活動に活用していく」との答弁がありました。
次に、児童養護施設等整備費補助金についてであります。
「助成の対象施設となる、児童家庭支援センターとは、どのような役割を担う施設か。また、整備を行うことにより、どのような効果が期待できるのか」とただしたのに対し、「児童家庭支援センターは、児童に関する家庭等からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とする相談に応じるとともに、市町村に対する指導助言や、児童相談所から在宅指導の委託を受けた児童及びその家族への指導や援助などを総合的に行うことを目的とした施設である。県内の児童虐待相談件数は年々増加、複雑化しており、児童虐待対応への環境整備が急務となっている中、センターの整備は、専門的援助が必要な児童と家庭に対する支援を早期に行い、児童虐待等を未然に防止する効果が期待できるものと考える。また、現在建設中の子どものこころサポートプラザとの連携を図ることにより、県全体のネットワークの構築にも資する施設となるものと考えている」との答弁がありました。 以上をもちまして、教育厚生委員長の報告といたします。